■トポロジー(クゼ・コスニオフスキー著)
p269道連結な空間の基本群の可換化が1次元ホモロジー群になることの証明を完結し,練習問題29.17すべてを解きました。曲面のホモロジー群関連の問題でした。次回はp271中段~になります。
□「トポロジー」を読んで(クゼ・コスニオフスキー著)
非常に読み通すのが大変であったというのが正直な感想です。用意されている練習問題が他のテキストだと定理になっているものや説明不十分だったり誤っているのもいくつかあり荒削りな印象がします。しかしうんうんうなりながら解いていくうちに力が着いたことが実感できます。 0章~9章までは集合,群,距離空間,位相空間論の内容で標準的な感じですがG空間について詳しいのがうれしいところです。10章パンケーキ問題は面白いです。11章多様体と曲面は2次元閉曲面の分類が図をふんだんに盛りこんで説明してますがアクの強さを少し感じます。12章道と道連結空間でホモトピーの準備をし付録にジョルダンの曲線定理を証明しているのですがずを言葉で説明しているところがあまりクリアーでないです。13章連続写像のホモトピー,14章道の積,15章基本群,16章円周の基本群とホモトピーの話が続きます。このあたりはこの本の売りのところだと面白く読みました。17章被覆空間,18章被覆空間の基本群19章軌道空間の基本群のあたりは詳しくかいてあって思わずリーマン面との関係を感じました。20章ボルスク・ウラムの定理,ハムサンドイッチの定理は明解です。21章持ち上げ定理と22章その存在定理も興味深く読みました。23章~25章ザイフェルト・ファン-カンペンの定理は図の読み取りに苦心しました。26章曲面の基本群は明確です。27章~28章結び目がずが分かりにくいですがためになりました。記述が雑な感じです。29章特異ホモロジーはトピカルな感じですがマイヤー-ヴィートリス系列とザイフェルト・ファン-カンペンの定理との関係を知り大きな収穫でした。あー疲れた
□「ガロア理論の頂を踏む」を読んで(石井俊全著 ペレ出版)
この本は数学の勉強会である。向,榊主催の「数学カフェ」で以前テキストとして木村俊一著「ガロア理論」(共立出版かんどころシリーズ)をかなり読んだときに出版された本で当時非常に注目していた本です。何度かガロア理論関連の本は何冊か読んだのですがいまいちピンときませんでした。それはストーリーはよく分かるがきちんと定義されていなかったり核心となる部分が大雑把だったり証明がなかったりや一方抽象的過ぎたりガロア理論理論の理解のためにはストレートフォワードでないことまで書かれてあり概念がつかめなかったりということでした。しかしこの本はこのようなタイプのどちらでもなく真に革命的な具体的に考えて追っていけしかも教育的で余分がないものすごく素晴らしい本です。著者はいわゆる大学教授すなわち専門家ではありません。しかしガロア理論が本当に良く分かっています。専門家はテキストを書くことに関して大いに考えなければいけないのではと私見ながら考えています。そういう意味で革命的な本です。第1章整数の中国剰余定理,既約剰余類群,第2章群の中の可解群,第4章複素数の円分方程式,第5章体と自己同型写像の最小多項式,既約多項式,単拡大,同型はn個,最小分解体,自己同型写像,固定群,固定体,ガロア拡大体,ガロア対応,第6章根号で表すの円分方程式の可解性,3次,4次方程式の具体的に与えられたガロア群,円分体とガロア群,クンマー拡大,巡回拡大からべき根拡大へ,べき根拡大を作るべき根の存在,ピークの定理の可解群のとき解はべき根で表せる,累べき根拡大体のガロア閉包,解がべき根で表せるときは可解群のあたりの感の冴えは凄いですね。特に第5,6章は本当に素晴らしいです。感心しました。 (担当 榊)
■局所類体論(岩沢健吉著)
4章に入りました。ガロア群のクルル位相について、岩波の体とガロア理論からの説明が 行われました。 (担当 緑川)
■一般相対性理論を数式で理解する(石井俊全著)
p449共変微分のライプニッツ則,ベクトル場の曲線に沿った微分,§8テンソル場としての計量テンソルに入り直交座標が入っている平面上での曲線の長さと曲線座標での長さを比較して計量テンソルを定義し,計量テンソルの対称性,極座標や球座標での計量テンソルの計算,ミンコフスキー計量が計量テンソルであることを解説しました。次回はp460§9計量テンソルについての公式~になります。 (担当 榊)